ダイエット 漢方コラム
2018.07.04
①卵管因子 女性の不妊原因の中で最も多いといわれています。 卵管は卵子と精子が受精する重要な場所です。 その卵管が細くなったり(狭窄)、詰まったり(閉塞)、ほかの器官とくっついたり(癒着)していると、卵子と精子が出会えない、受精卵となっても子宮に戻れないなど、不妊の主な原因になります。 卵管因子の原因として重要なのが、子宮内膜症およびクラミジア感染症です。 とくに女性はクラミジアに感染しても症状が出ないことが多く、感染に気付かないまま、卵管に感染が広がってしまうことがあります。 また、卵巣から排卵された卵子を卵管采(卵管の先端部分)がうまくピックアップできない『ピックアップ障害』があることがわかってきました。 ②排卵因子 卵管因子に次いで多い原因です。 赤ちゃんの基である受精卵は、卵子と精子が受精してできる新しい生命体です。 受精能の高い成熟卵子が排卵されないと、妊娠はできません。 排卵がない、卵子が未成熟なまま排卵されるなどの排卵障害は重要な原因です。 排卵障害の主な原因には、ホルモンバランスの乱れによる排卵障害のほか、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、高プロラクチン血症、黄体機能不全などがあります。 なかでも多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)や、20代、30代の性成熟期に、卵巣機能が極端に低下して無排卵になってしまう早発卵巣機能不全は、重症の排卵障害です。 これまであった月経が3か月以上来ないことを続発性無月経といいます。 環境が変わるなど、ストレスが影響することも多く、就職無月経、新婚無月経、引っ越し無月経などがあります。 環境に慣れるとストレスも軽くなり、月経が再開するので、あまり心配はありません。 排卵を起こすホルモンには、視床下部→下垂体→卵巣の流れがあり、症状は卵巣性無月経より下垂体性無月経のほうが、下垂体性無月経より視床下部性無月経が重くなります。 無月経については、さまざまなホルモン検査で診断がつきます。 ③子宮因子 子宮は受精卵が着床するところです。 子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮奇形などの異常があると、着床しにくくなります。 また、黄体機能不全などのホルモン因子によって、子宮内膜の受精卵受け入れ態勢が十分に整わないと、不妊原因になる場合があります。 ④頸管因子 排卵期の頸管粘液の性状が不妊原因になることがあります。 子宮は膣に続く子宮頸部と、受精卵が着床し、胎児として発育する子宮体部からできています。 子宮頸部は筒状の管になっているので、子宮頸管ともいいます。 子宮頸管からは頸管粘液が分泌され、排卵期になると精子が通りやすい性状に変化します。 しかし、頸管粘液の分泌量が不十分な場合や精子が動きやすい性状にならない場合には、精子の通過性が阻害されて、不妊の原因になる場合があります。 ⑤免疫因子 女性の中にはパートナーの精子を不動化する抗精子抗体をもっている方がいます。 抗精子抗体は子宮頸管や卵管で分泌されるため、精子は卵管に到達できない、卵管に到達しても運動性が阻害されて卵子に受精できないなど、不妊の原因になります。 免疫異常のひとつなので、免疫因子といいます。 なお、男性自身がもつ自分の精子への抗体が原因となることもあります。 鶴見・横浜 不妊専門相談薬局 KANPORO松山漢方相談薬局 TEL 045-718-6801 松山 拓郎