ダイエット 漢方コラム
2018.07.24
①子宮筋腫 子宮筋腫は子宮の筋層に良性のしこりができる病気です。 筋腫家系という言葉があるように、母親が筋腫だと娘もなりやすい、姉妹で筋腫ができるなど、体質的に筋腫ができやすい家系があります。 筋腫の芽は若いころからありますが、性成熟期を迎えてエストロゲンがたくさん分泌されるようになると発育が促されます。 このため、30代になると筋腫が大きくなり、症状も強く出るようになって診断される機会が増えます。 筋腫は発育する方向によって、粘膜下筋腫(内側に向けて発育)、漿膜下筋腫(外側へ向けて発育)、筋層内筋腫(筋層の中で発育)に分けられます。 この中で最も不妊の原因になりやすいのが粘膜下筋腫で、受精卵が子宮内膜に着床するのを邪魔する心配があります。 粘膜下筋腫は月経量が多いのが特徴です。 過多月経や血液検査で貧血を指摘された方は要注意です。 ②子宮内膜症 30代の発症が多いのですが、20代、ときには10代でも発症します。 月経のたびに出血を起こす『子宮内膜』と同じ作用をもつ組織が、子宮内膜以外にできます。 子宮の筋層や卵巣、卵管、子宮と直腸の間などにもでき、出血した血液は出口がないので、できた場所でかたまり、糊のようになります。 このため、卵管や卵巣がほかの臓器と癒着する心配があります。 卵管の中の血液のかたまりができると、卵管の細い管が詰まる原因になります。 卵巣にできた内膜症は血液のたまった袋(チョコレート嚢胞)を作り、排卵障害の原因になります。 ときには、早発卵巣機能不全といって、20代、30代で閉経を迎えてしまう場合があります。 また、子宮内膜症は受精卵の発育や着床を障害するといわれ、重大な不妊原因のひとつです。 子宮内膜症は強い月経痛と性交痛が大きな特徴です。 ③子宮奇形 生まれつき子宮の形に異常があります。 奇形の種類や程度はさまざまです。 不妊の原因よりも、流産の原因となる場合が多く、ときには流産を繰り返す不育症の原因になっていることがあります。 程度が高い場合は手術で治す場合もあります。 自覚症状があまりない場合もあり、超音波検査で見つかることが多いものです。 ④多嚢胞性卵巣症候群(PCOS) PCOSは、卵胞の発育が途中で止まってしまい、排卵が起こらなくなります。 卵巣の中に発育途中の卵胞がたくさんたまり、超音波でみるとたまった卵胞がネックレスのように見えるので、ネックレスサインと呼ばれます。 PCOSは月経不順、無月経が大きな特徴です。 男性ホルモンの分泌量が多くなる方がいますが、ほとんど変化がない方も多くいます。 はっきりした原因はわかっていませんが、LH(黄体形成ホルモン)とインシュリン(膵臓から分泌されるホルモン)の過剰分泌が関係しているといわれています。 PCOSは症状がないまま進行することも多く、放置すると20代、30代で閉経を迎えてしまう早発卵巣機能不全になります。 早期発見とホルモンのコントロールが必要です。 最近は仕事をバリバリこなす女性にPCOSが多発する傾向があり、環境因子の関わりも指摘されています。 ⑤早発卵巣機能不全(早発閉経) 40歳未満の性成熟期に卵巣の働きが極端に低下してしまう病気です。 排卵や月経が1年に数回しか起こらず、ときには閉経してしまう場合もあります。 多くの場合、はっきりした原因はわかりませんが、抗卵巣自己抗体という特殊な抗体や自己免疫疾患、染色体異常、遺伝子異常のほか、子宮内膜症によるチョコレート嚢胞や卵巣腫瘍の手術、化学療法や放射線治療、甲状腺や副腎の病気が関係している場合もあります。 また、PCOSが原因になっている場合もあります。 ⑥高プロラクチン血症 プロラクチンというホルモンの分泌量が多すぎるトラブルです。 プロラクチンは乳汁を産生するホルモンで、普通は産後に多く分泌され、排卵を抑える働きがあります。 このため、妊娠していない時に多く分泌すると排卵が止まり、不妊の原因になります。 多忙な仕事による心身のストレス、あるいはピルの長期服用により、潜在性高プロラクチン血症になっている方が多く見受けられます。 漢方薬や自然薬の服用で改善している方が多くいます。 漢方薬や自然薬の服用により、本来の生理周期やホルモンバランスに近づけていきます。 以前にも、子宮筋腫・子宮内膜症・子宮奇形・多嚢胞性卵巣症候群・早発卵巣機能不全・高プロラクチン血症の疾患をお持ちの方が、無事に妊娠・出産されています。 西洋医学の得意とすることや、東洋医学にしかできないことなど状況に応じて組み合わせて頂ければ治療の幅が広がると確信しています。 不妊症でお困りな方など、一度ご相談下さい。 鶴見・横浜 不妊専門相談薬局 KANPORO松山漢方相談薬局 TEL 045-718-6801 松山 拓郎