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ダイエット 漢方コラム

よい睡眠のために~照明器具を上手に活用しよう~

2019.03.01

第3の目(視細胞)~メラノプシン細胞~

私たちの目の一番奥にある網膜には、「桿体」と「錐体」と呼ばれる2種類の細胞があります。

桿体は光の強弱を感知する細胞、錐体は色を識別する細胞で、

外部から入ってきた“光の情報”を、“電気信号”に変換します。

この“見る”ことに関わる細胞(視細胞)はずっとこの2種類だと思われていましたが、

2002年に第3の視細胞が見つかりました。

それが「メラノプシン細胞」です。この視細胞は見るという働きより、青色光を感じて体内時計を調節するための細胞であることが分かりました。

視覚をほとんど持っていない無脊椎動物(昆虫、イカ、タコなど)もメラノプシン細胞を持っていて体内時計の調節を行っているとされます。

※体内時計とは:意識しなくても血圧や体温が朝から昼は高くなり夜は低くなるように1日周期でリズムを作り出す仕組みのこと

青色光は人工光(LED照明など)だけでなく太陽光の中にも多く含まれています。

それをメラノプシン細胞が感じることで、地球上の生物は体内時計を調節しています。

しかし、我々が夜、青色光を多く浴びるとメラトニン(別名「睡眠ホルモン」)の分泌が抑えられて体内時計がリセットできず、睡眠障害などさまざまな障害が引き起こされます

同時に青色光は紫外線に近い波長のため、角膜や水晶体では吸収されずに網膜まで到達します。

長時間に渡って青色光を見続けると、網膜に炎症を起こす恐れもあります。

 

以前漢方コラム『よい睡眠のための朝の習慣』で

・朝の太陽の光を浴びる

・歯磨き・洗顔・髪の手入れ

・軽い運動をする

・朝食をとる

また

・夜の光の影響は最小限にする

と紹介しました。

少なくとも就寝2~3時間前にはLED照明液晶テレビパソコンスマートフォンなどの青色光からは離れた方が良いです。

夜の光(照明)を上手に使い分けよう

私たちの生活にはなくてはならない「照明」

睡眠のためとはいえ光なしでは生活できませんね。

そこで、よい睡眠のための夜の照明の選び方を紹介します。

・照明の色

白色よりオレンジ色が良いです。

照明の光は白色を表現するのに青色の波長が必要で、それが睡眠ホルモンのメラトニンを抑制してしまいます。

オレンジ色の光はメラトニンの分泌の抑制をしにくいです。

ご自宅の電球の色合いがどの程度なのか調べるにはケルビン(K)という単位に注目してください。

Kの数値が低いものほどオレンジ色に近づきます。

一般目安ですが

昼光色 6500K

昼白色 5000K

白色  4200K

温白色 3500K

電球色 3000K

ちなみにロウソクの火は1900Kだそうです。

参考にしてみてください。

・照明の明るさ

コンビニエンスストアの照明は2500ルクス以上の照度があるといいます。

メラトニンは500ルクス(通常の室内照明は約150~500ルクス)以上の光によって分泌が抑制されてしまいます。

寝る2~3時間前からはコンビニ飲食店に立ち寄るのは避けるのが良いでしょう。

また部屋の照明も絞り機能があるならば明るさを抑えて過ごすようにしましょう。

間接照明を利用するのもおすすめです。

・テレビ・パソコン・スマホ対策

ブルーライト発生機器は寝る2~3時間前になったら極力見ないようにするのが良いですが、

どうしても見ないわけにいかない方はブルーライトカットメガネブルーライトカットフィルムを使うなどの対策も。

医学的な根拠は今のところ無いようなのですがメガネメーカー調べによると40~50%カットになるそうなので利用してみるのも良いでしょう。

ただし、ブルーライトがカットされているからといって長時間の使用は避けてくださいね。

・番外編(眠気を吹き飛ばすために利用する)

対策ではないのですが

ブルーライトの働きを逆手に取り

すぐに目を覚ましたいとき起き抜けにスマホのメールチェックをして脳の覚醒を図りましょう。その後、カーテンを開けたり、照明を点けるのも忘れないようにしてくださいね。

 

ブルーライトによる睡眠の質の低下は、LED照明やパソコン・スマートフォンなどを手放せない現代の生活と深く関わっています。

 

とはいえ接し方次第では睡眠の質を高め、日中のパフォーマンスを向上させることができるので、ブルーライトの性質を理解し、ご自身の生活にうまく取り入れてみてください。

 

 

 

松山漢方相談薬局では個人の体質や病状を把握し治療するだけでなく、生活に取り入れられるその方に合った養生法もお伝えしております。

お困りの症状がなかなか改善しない方はぜひご来店いただきお話をお聞かせください。

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