ダイエット 漢方コラム
2019.03.02
現在、日本では国民の4人に1人以上が睡眠障害を抱えており、
自覚していない人も含めると、さらに多くの人が睡眠に関わる健康に問題がある
といわれています。(総務省統計局)
睡眠を妨げるものとして睡眠時無呼吸症候群があります。
睡眠中に、10秒以上続く無呼吸が1時間に5回以上、または7時間に30回以上認められると睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
睡眠時無呼吸症候群は決して珍しい病気ではありません。日本では、睡眠時無呼吸症候群の有病率が男性で約4%、女性で約2%と推定されており、潜在患者は少なくとも200万人以上いるといわれています。
ところが、自分が睡眠時無呼吸症候群であると自覚してきちんと治療を受けているのは、そのうちごく一部だけというのが現状です。
どのようにして無呼吸症が起こるかというと、仰向けに寝ると重力の関係で舌根が沈み込み、これが気道を圧迫するために呼吸が苦しくなります。
脳は夜でも盛んに働いていて、たくさんの酸素を必要とします。
ところが、呼吸が止まると酸素が欠乏します。
そこで脳は目を覚まさせ、その都度酸素を取り込むように要求します。
そのため1晩に何回も目が覚めてしまいます。
当然、熟睡感は得られず、疲れが取れません。そのため日中に居眠りしてしまいます。
以前に新幹線の運転士が居眠り時事故を起こし大きなニュースになったことがありましたが、これは睡眠時無呼吸症候群が原因でした。
また、交感神経が刺激されるため夜間高血圧やメタボリックシンドロームを引き起こします。心筋梗塞や脳梗塞、糖尿病といった命に関わる病気のリスクも高まります。
なりやすい人の特徴は?
睡眠時無呼吸症候群になりやすい人には、いくつかの特徴的な傾向があるとされています。こうした特徴は「いびきをかきやすい人」にも共通しています
・肥満
肥満やメタボリックシンドロームになると、首や喉の周りに余分な脂肪が増えて気道が狭くなっていびきをかきやすくなり、無呼吸に陥りやすいといわれています。
・顎が小さいなど
太っている人だけでなく、体型はスリムでも顎が小さい人は仰向けで寝ているときに気道が塞がりやすくなります。あごの小さい人は、気道の周りの空間的余裕がなく、少しの筋肉の緩みでもこれを塞いでしまうためです。
・鼻づまりなど
鼻づまりなどで鼻呼吸がしにくい状態になると、どうしても口呼吸が多くなり、いびきをかいたり、無呼吸の原因となりやすくなります。鼻中隔弯曲症や扁桃腺肥大、アレルギー性鼻炎などの疾患が原因となっていることもあります。
・更年期
また若い人よりも中年以降の人の方が起こりやすいです。
女性の場合、更年期以降はホルモンバランスの変化や加齢による筋力の衰えによっていびきや無呼吸になりやすいといわれています。
もちろん個人差はありますが、おおむね男性は30〜60歳代の働き盛り世代、女性は更年期以降の世代で無呼吸のリスクが高まるとされています。とくに、メタボリックシンドロームの傾向がある方は要注意です。年齢とともに気道の周囲に脂肪が溜まり、圧迫されやすくなるからです。
・飲酒
また、お酒を飲んで寝ると睡眠時無呼吸を起こし易くなります。アルコールによって筋肉が緩み、舌根が喉の方へ落ち込みやすくなるからです。
最近、睡眠の質が悪いと感じている方は睡眠時無呼吸症候群の疑いがないかどうか
セルフチェックしてみてください。
睡眠時の症状
・大きないびきをかく
・呼吸が止まっていることがある
・何度も途中で目が覚める
起床時の症状
・口の中が渇いている
・熟睡できた満足感がない
・頭痛があったり、身体が重いと感じることがある
日中の症状
・強い眠気を感じることが多い
・集中力が続かず仕事などの効率が落ちている
・疲労が取れないと感じる
「睡眠時」の症状については自分では確認しにくいので、同じ寝室で寝ている家族に尋ねる、一人でお休みになる方は睡眠中の音を録音するアプリを活用するなどして、ぜひ一度きちんと確認してみてください。
病院での睡眠時無呼吸症候群の治療
無呼吸症であると診断されると、症状や原因によって、主に以下のような治療が行われます。
・CPAP(シーパップ)
CPAP(Continuous Positive Airway Pressure)と呼ばれる医療機器を使用し、気道に空気を送り込み、いびきや無呼吸を防ぐ対処法です。欧米や日本では最も普及している方法ですが、いびきなどを根本的に治すことはできません。CPAP使用によりのどや鼻、目が乾燥したり、寝返りがうてず腰痛が出たりという副作用も報告されています。
・マウスピース
比較的症状が軽い場合には、その人の口や歯並びなどの形状に合わせた口腔内装置(マウスピース)を作って使用します。こちらも根本治療ではありません。
・外科的手術
扁桃腺肥大などが原因となっている場合は、摘出手術などの外科的治療が行われることがあります。CPAPやマウスピースとは異なり、原因を排除して根本的な治療を目指す方法です。
睡眠時無呼吸症候群は肥満などの生活習慣が原因となっているケースも多いです。
生活習慣は個人の努力で矯正できるものと
体質によって起こる嗜好(どうしてもやめられない)ものがあります。
東洋医学では体質を変えれば嗜好も変えることもできます。
松山漢方相談薬局では個人の体質や病状を把握し治療するだけでなく、生活に取り入れられるその方に合った養生法もお伝えしております。
お困りの症状がなかなか改善しない方はぜひご来店いただきお話をお聞かせください。
ご相談のご予約はお電話にて受け付けております。
鶴見店 045-718-6801
横浜桜木町店 045-341-4823
10:00~20:00