ダイエット 漢方コラム
2014.05.20
『漢方薬のさじ加減』
私が漢方の相談をしていて、驚いたと同時に深く考えさせられる出来事がありました。
それは、『漢方薬のさじ加減』です。
さじ加減について私がイメージしていたことは、体調が改善していかないので、少し違う生薬を加味させることで快方に向かわせることだと理解していました。
そんなある日、漢方の相談に来られた方がこんな事をおっしゃったのです。
『精神疾患があり、イライラや不眠・感情のコントロールが難しく、毎日がとても辛いのです。でも、今現在の精神疾患を絶対に治さないで下さい。』
『絶対に治さないで下さい・・・・。』
私が漢方相談をしていて、『病気を絶対に治さないで下さい』なんて言われたことがないので、頭が真っ白になったことを覚えています。
理由を聞いてみると、現在その患者さんは自立支援を受け取っていて、その支援がないと生活ができないと言う理由でした。
このような相談は続くもので、今度は『松山漢方の薬は効きすぎて病気が治るのはいいのですが、家族の方に心配してもらえなくなった』と言われました。
患者さんは、今までは調子が悪かったので家族の方が優しくしてくれて、家事・子育てなど許されることが多かったそうです。今は調子が良く、なんでも頑張らないといけないというプレッシャーになっているようです。
漢方の研修で、沢山の一流の漢方家の先生とお話しをする機会が多くあります。
お話の中で、『患者さんを治してはいけない』とおっしゃる先生が多くいることに、私は違和感を感じていて、一日でも早く治すことに執着していたのです。
一流の漢方家の先生の中で、『病気は宝なんだよ』と教えてくれた先生もいます。
そんな一言一言がパスルのピースのように重なり合って、答えのない答えが少しずつ理解できるようになりました。
例えば、腰痛の患者さんがいて、体のバランスが整っていない状態に、痛みだけを取ってしまったら、さらに無理をさせて病状を悪化させてしまうことになります。
これは、腰痛だけのことではなく、全ての病気に言えることだと思います。
西洋医学が進む日本では、このような対症療法により無理をされている方が多くいて心がとても痛みます。
先人の方たちが伝えたかった『さじ加減』とは、患者さんの病状だけではなく、生活・環境に合わせた、患者さん一人一人に合った調合だったのではないかと思わずにいられないのです。
体質に合った漢方薬や自然薬を選ぶことがとても重要なことです。
体質改善や症状などにお困りな方は、ご相談して下さい。
漢方、ダイエット、不妊症、自律神経失調症、更年期障害などのお悩みの方は、ご相談して下さい。
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松山 拓郎