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ダイエット 漢方コラム

伝統食「みそ汁」

2019.01.21

先日、”みそ汁はおかずです”(瀬尾幸子)を本屋さんの店先で見かけました。

みそ汁を毎日食す方、ときどき食す方、、、食べる/飲む頻度はいろいろかと思います。

一汁三菜は日本人の食卓の基本です。

時代により一汁二菜一汁一菜と総菜の数が減ることがあっても一汁を欠くことがないのは不思議なことです。

出汁、具、味噌の種類を変えるだけで何通りも味を楽しむことができるみそ汁。

今日からみそ汁の健康の力を毎日の食卓に取り入れていきましょう。

 

●みそ汁の歴史 ~味噌の利用法~

味噌は最初からみそ汁に使われたわけではなく、食材につけたり、舐めたりするようなものだったようです。

生産量も少なく庶民の手に届かない高級品でしたが、のちに家庭でも作ることができるようになり人々に広まっていきました。

そのような中で、鎌倉時代に中国から来た唐僧が味噌をすり鉢で潰して、粒味噌を水に溶かしたことからみそ汁が誕生したと言われています。

味噌の利用法~

味噌は戦国時代に米と塩とともに戦場の保存食として重宝されました。

そのままでは腐ったりカビがあ生えたりするので焼いて味噌玉にして携帯したようです。

食用以外にもサトイモの茎(ズイキ)をみそ汁で煮たものを乾燥し、縄にして利用していたと言われています。

味噌で煮ることによってサトイモの茎は丈夫になります。

普段は腰に荒縄のようにくくりつけておき縄として利用し、

非常時はそのまま少しずつかじったり、

お湯でもどしてみそ汁にと食用として利用していました。インスタントみそ汁そのものですね。

熊本城の畳の心材は藁ではなくこのサトイモの茎の味噌煮しめがかつては使われていました。

籠城などで食糧が尽きたときに利用していたのでしょうか。

 

●味噌の健康成分

みそ汁に使われている味噌は日本が誇る発酵食品の代表格です。

そもそも発酵とはどういうことでしょうか?

発酵とは微生物の力で食材の成分が分解され、人にとって有益な新たな有効成分が作り出されることです。食材に含まれるでんぷんや糖、タンパク質などを分解し、元の食材とは違う香りや美味しさ、栄養成分を作りあげます。

味噌は大豆と麹と塩で作り、発酵させると味噌が出来上がります。

味噌はタンパク質炭水化物ビタミンミネラル等を豊富に含みます。

他にもペプチドアミノ酸や、イソフラボンサポニン酵素食物繊維リノール酸など健康に良いとされる栄養分も多く、女性は特に積極的に摂取したいですね。

味噌は発酵していることから、通常の大豆にはない酵母乳酸菌などの栄養素を含み、更に体内へ栄養を吸収しやすいと言われています。

 

●味噌の健康パワー

◎老化

過酸化脂質と呼ばれる物質が体内で増えるといわゆる老化が促進されますが、味噌に含まれるビタミンEイソフラボン抗酸化作用により、老化を防ぐことが出来ると言われています。

また、味噌に含まれるサポニン味噌の褐色の色素には、酸化を抑える働きがあることを期待されています。

◎ダイエット

食物繊維は腸内を綺麗にしてくれるので便秘解消につながり、ダイエット効果が期待されます。

他にもコリンという成分が含まれ、コリンには肝機能を高める働きがあり、肝臓に脂肪が蓄積されるのを防いでくれます。脂肪肝で悩む方におすすめの栄養素です。

また、大豆に含まれるタンパク質のひとつであるβコングリシニンには、血中の中性脂肪を低下させる働きがあるとも言われています。

◎コレステロール

味噌の主原料である大豆にはサポニンが含まれています。このサポニンはコレステロールの上昇を抑制する効果があると言われています。

また不飽和酸であるリノール酸大豆レシチンにも、血中コレステロールの上昇を抑える効果が期待できます。

◎美白

味噌に含まれるリノール酸には、しみ・そばかすの原因であるメラニンの生成を抑制する働きがあると言われています。

◎むくみ

味噌の主原料である大豆に豊富に含まれるミネラルであるカリウムには利尿作用があり、体内で増えすぎた塩分を水分とともに尿として排出してくれます。

 

※塩分が気になる方は・・

味噌は塩分を気にして敬遠される方もいるかと思いますが、それほど気にする必要はありません

それよりもむくみ改善や病気の予防、ダイエットなど様々な効果があるみそ汁は健康への近道となります。

塩分が気になる方は冒頭の”みそ汁はおかずです”のように汁を少なめにし具材を増やすなどの工夫をしてみてください。

 

●毎日みそ汁を飲みましょう

みそ汁を飲むと腸内の善玉菌が活性化し、悪玉菌とのバランスが整います。免疫細胞の7割は腸に集中しており腸内環境を整えることで免疫力の強化にもなります。

発酵に関わる細菌や酵母などの微生物は高温の環境では死滅してしまいます。みそ汁を作るときは具材に火を通した後は火を止めて味噌を溶くようにしましょう。

味噌に含まれる菌は胃酸に強く、生きたまま腸に届き腸のバランスを整えますが、腸に長く留まることはできません。

一度にたくさん摂るよりも毎日みそ汁を飲むことが大事です。


 

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