ダイエット 漢方コラム
2014.06.06
『適度な水分補給をしましょう』
最近、急激に気温が上がって来て、ニュースや天気予報などで熱中症の予防に『十分に水分補給を摂りましょう』と耳にすることが増えてきました。
もちろん、炎天下の中で行動している方など十分に注意が必要だと思います。
しかし、現代の日本ではエアコンなどが完備されていたり、余分な水分で体調を悪くする方が多く来局されています。
以前、介護士をされている方から、このようなお話を聞いたことがあります。
介護でお年寄りの方に、毎日のように過剰に水分補給をさせて、利用者さんの食欲が全くない状態だったそうです。
会社の方針なので改善できずにいたそうですが、漢方の考えから水分の摂りすぎはNGなのです。中医学でも『脾(消化機能)は湿を嫌う』と言って、水分の摂りすぎに注意するようにと伝えているのです。
誰でも経験があると思いますが、水分を摂りすぎて食欲がなくなったと感じたことはないでしょうか?
植物だって水をあげすぎると、根が枯れダメになってしまうように、人間だって植物だって適度な水分バランスがあります。
体の中に余分な水分がたまっている状態を、漢方では『水毒』といいます。人間が生きるために欠かすことのできない水も、摂りすぎてしまうと『毒』になってしまうのです。
なぜ水分を摂りすぎると毒になるかと言うと、簡単に言うと水が体の熱を奪って冷やしてしまうからです。
水毒になって体が冷えると、関節痛や頭痛、腰痛など、さまざまな痛みを引き起こします。さらに、肩こりやめまい、耳鳴り、動悸、息切れ、不眠やイライラ、体がふわっと浮く感じが続くなど、中高年の女性に多い『不定愁訴』も、主な原因は水毒です。
また、アトピーや鼻炎、湿疹、喘息などのアレルギー疾患、リウマチや膠原病など自己免疫性疾患も水毒が原因と考えられます。
そのほか、余分な水分を水疱にして排出する帯状疱疹や、内耳のリンパ液が過剰になることによって起こるメニエル病、脈を速くして体温を上げ、水分を消費しようとする不整脈や頻尿も、水毒によって生じます。
ここ数年、代謝を上げるために1日最低2リットルの水を飲もうとか、水分をたくさん摂ってデドックスしようなどの健康情報を聞くことがありますが、健康のために水分をなるべく多くとらなければというものは、漢方の考えからは間違えなのです。
水分は、喉が渇いたときに適度な量を摂るだけで十分です。
これが、健康のための鉄則です。
体質に合った漢方薬や自然薬を選ぶことがとても重要なことです。
体質改善や症状などにお困りな方は、ご相談して下さい。
漢方、ダイエット、不妊症、自律神経失調症、更年期障害などのお悩みの方は、ご相談して下さい。
KANPORO松山漢方相談薬局へのアクセス、ご予約、場合のお問い合わせなど、お気軽に045-718-6801までお願いします。
住所
横浜市鶴見区豊岡町2-2鶴見フーガⅡ307
(JR鶴見駅西口、徒歩1分)
KANPORO松山漢方相談薬局
松山 拓郎