ダイエット 漢方コラム
2013.08.03
汗のかき過ぎは、夏バテや熱中症に
発汗は、体の熱(特に脳は熱に弱い)を冷ますために大切なものです。漢方では、発汗することで、水分・塩分と共に氣(エネルギー)も漏れ出ていくと考えます。そのため、大量の発汗は氣を消耗し、夏バテや熱中症を引き起こします。さらに、冷たい物の摂り過ぎは胃腸の働きをにぶらせ、栄養の消化・吸収が下がり『氣』の補充ができなくなり、さらに『夏バテ』が進みます。
汗のご相談で最も多いもの
汗のご相談と言えば、精神的ストレスが関係している方が多く、営業職など人前に出ると汗が噴き出してくるといった具合です。そのような方は、暑くてかいた汗でも、相手に変に思われてしまうと、さらに焦って汗が出てしまいます。また、多くの方は、自分が暑がりだと思い込んでいらっしゃるのですが、実際には低体温の方に多く、冷たい物の摂り過ぎで、さらに体を冷やしてしまっています。『夏は暑がり、冬は寒がり』のタイプの方です。
夏バテと熱中症に効果のある漢方
大量の発汗には、水分と塩分の補給と共に朝鮮人参などの『補気剤』と呼ばれる漢方薬で氣を補充することが有効です。さらに体温の過度の上昇には、牛黄が最も速効性があります。また、体力が無くジワジワと汗が漏れ出るような方には、黄耆が有効です。精神的ストレスなど自律神経の問題で汗の出やすい方は、漢方では氣の流れに乱れが生じていると考えます。麝香(じゃこう)などの『氣つけ薬』で改善することが多く、汗の出方が少なくなって1度うまく行くと、安心感も生まれます。汗の他にも、ストレスによる動悸や腹痛、睡眠障害なども『氣つけ薬』が有効です。
漢方療法について
漢方療法は、目に見える症状だけではなく、原因となっている体質の改善を考える療法です。漢方薬だけではなく、滋養強壮剤、サプリメントなどを体質に組み合わせ、食事、運動、休息などの生活習慣も考えながら体質改善をしていきます。長期間通院しても治らない慢性病や異常無しと言われてしまう体調不良でお困りの方、目先をかえて漢方療法をおすすめします。病院の治療とも併用できます。しかし、漢方薬を服用する事だけが漢方ではありません。人間も自然界の一部です。自然界の道理を正しく理解して、私達人間が本来持っている自然治癒力を高める事が大切です。
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